卒業論文の書き方完全ガイド販売中!『書き方徹底解説編 目次&例文あり』
卒論など論文では、おわりに(まとめ/終章)と参考文献の間に謝辞を書くことが多くあります。
謝辞とは調査協力者は論文協力者の名前を出して、感謝の言葉を書く文章です。論文を読んだ協力者に「あ、この人の研究に協力してよかったな」と思ってもらえます。
通常のレポートでは謝辞は書きません。そのため、論文執筆の段階になって「あれ、謝辞ってどう書くんだろう?」と困る人は多いはず。そこでこの記事では現役の博士課程大学院生が卒論における謝辞の書き方について、詳しく解説していきます!
卒論には他にも書き方がわかりにくい項目が多数あります。以下の記事もあわせて読んでみてください。
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謝辞とは?
謝辞とは、卒業論文を書くにあたり、論文作成に協力をいただいた方やお世話になった方に向けて書く感謝の言葉を言います。
謝辞は誰にあてて書く?教授、調査協力者、家族、ゼミ生など
謝辞は大きく分けると4つの対象に書くケースが考えられます。なお絶対に書かないといけない謝辞の対象者はいないので、皆さんが感謝している人に向けて書きましょう。
一つ目は先生・教授です。数年間所属したゼミの先生は、皆さんが卒論を書くための知識や情報を与えてくれたり、研究費を用意してくれたり、校正をしてくれたりしたことでしょう。そのため、原則先生にあてた謝辞入れるケースが多いです。
二つ目は調査協力者です。フィールドの皆さんや先輩など、調査に協力してもらった人は卒論を読む可能性も高いので謝辞に名前を入れることが望ましいです。
三つ目は家族です。大学院進学者以外は、卒論執筆を機に学生生活を終えて社会に出ることになります。つまり卒論は皆さんの学生生活の集大成と言っても過言ではありません。家族の支え無しでは学生生活を送れなかった人が多いと思うので、ぜひ謝辞に入れてみてはいかがでしょうか。
四つ目はゼミ生です。共に切磋琢磨したゼミ生とは、読書会やゼミ、自主ゼミなどで意見を交わし卒論にも反映されているはずです。特に理系の場合は共に研究実験しているケースが多いと思うので、謝辞に入れるといいと思います。
卒論の謝辞は書かないよりも書いたほうが良い3つの理由
謝辞は書かないといけないものではありませんが、できれば書いたほうがいいと思います。理由は以下の2点からです。
- 卒論を読んだ先生や調査協力者が「協力してよかった」と思えるように。
- 自分一人で書いたものではなく、協力者あってこそ書けたものであることを示すため。
卒論の謝辞を書く時の名前の順番は、お世話になった順で
謝辞の順番は、お世話になった順番で書きましょう。最もお世話になった人を先頭にして、つづいて地位や学年の高い順に書いていくのがベターです。
具体的には、初めに指導教員、次にその他にお世話になった他の先生もしくは地域の調査協力者など、先輩、同期、後輩、家族となります。なお順番に正解は無いので注意してください。
謝辞の相手の名前は正確に
名前、所属先、肩書などは正確に書きましょう。間違っているとせっかくの気持ちが冷めてしまいます。
先生の場合「○○教授」のように、フルネーム+役職名を敬称として明記しましょう。他の研究室や専攻の先生は、「経済学部○○研究室 〇〇教授」のように、所属も明記するとわかりやすいです。
先輩への敬称は「先輩」「氏」、同期・後輩への敬称は「氏」「君」「さん」を用いましょう。ゼミや研究室のみんに書く場合は「○○研究室の皆様」とするとよいでしょう。家族には「父」「母」「家族」のように書くのが良いでしょう。
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謝辞でふざけるのはあり?面白い謝辞は原則書かない方が良い
「謝辞」と検索すると「ふざける」「面白い」といったキーワードと一緒に検索されています。これは卒論が真面目過ぎるのはどうなのか?ちょっと面白いほうがいいのか?と疑問に思った人が検索していると思います。
謝辞に正解はありませんが、基本的には謝辞は丁寧に真面目に書くほうがよいでしょう。面白い謝辞やふざけた謝辞はお勧めできません。
理由は主に2つ。一つ目の理由は、読んだ人が「せっかく協力したのに馬鹿にされている」と感じる可能性があるからです。二つ目の理由は、論文自体に興味があり読んだ他人が「こんな謝辞を書くような筆者の論文は信用できない」と思われる可能性があるからです。
ただ、もしも伝統的に所属している研究室やゼミでふざけたり面白い謝辞を書くことになっている場合は、伝統に則っても構わないと思います。最終的には自己判断で決めましょう。
最後に-卒論の謝辞はこう書け!例文(テンプレート)をご紹介-
最後に、卒論の謝辞の例文をご紹介します。書く際のポイントとして、短すぎず長すぎない分量を目指しましょう。また一見すると丁寧すぎるくらい丁寧な文章で書くのがおすすめです。ここでは、分量が長いものと短いもの2つの例文をご紹介します。
比較的長い謝辞
本論文の作成にあたり、終始適切な助言を賜り、また丁寧に指導して下さった○○先生に感謝します。共同研究者である、○○さんには、調査のあり方や考察の方法など、細部にわたるご指導をいただきました。ここに感謝いたします。
○○さんを始め同窓生の皆さん、大学院生の方々など研究室のメンバーには常に刺激的な議論を頂き、精神的にも支えられました。ありがとうございます。そして、本研究の趣旨を理解し快く協力して頂いた、調査対象地区の○○自治会および調査対象者の皆様に心から感謝します。本当にありがとうございました。
比較的短い謝辞
本論文の執筆にあたりご指導くださった○○先生に感謝申し上げます。また調査にご協力いただきました○○地区の皆様、○○自治体○○係の皆様にお礼申し上げます。