先行研究の読み方:卒論やレポート執筆時のポイントを解説

卒論 豆知識 はじめに 先行研究 読み方

科学や研究は、「巨人の肩の上に乗る」という言葉に代表されるように、先人たちの知識・日々新に生産される成果の積み重ねによって成り立っています。

先行研究は、これまでの知識や発見の集合であり、新たな研究を進める上での重要な出発点となります。しかし、先行研究を読み慣れない人には、以下のような苦労や難しさがどうしてもあります。

「論文のどこをはじめに読めばいいのかわからない」

「どのように先行研究を読み進めれば効率いいのか知りたい」

そこで本記事では、「先行研究の読み方」に焦点を当て、効果的な読み方のステップガイドを紹介します。ぜひ参考にしてみてください!

先行研究の読み方1| テーマの選定と理解

まず、読みたい先行研究のテーマを選びます。

自分の研究関心に合致するテーマを選ぶことで、より意義ある情報を得ることができます。具体的には、自身の研究のキーワードとなる概念を含むテーマを決められると良さそうです。

このとき、テーマは広すぎても狭すぎてもいけません点は注意が必要です。

選んだテーマについての基本的な知識を身につけ、専門用語や概念に慣れることが大切なので、いくつかテーマ設定のトライ&エラーを繰り返しながら決めていきましょう。

先行研究の読み方2|文献の収集

次に、選んだテーマに関連する文献を収集します。

学術データベース(J-stage・CiNii Research・国立国会図書館オンライン・Google Scholarなど)や図書館のデータベースを活用して、関連する先行研究を探します。

文献の選定においては、信頼性や影響力のある研究を選ぶことが重要です。論文の場合は「ジャーナルに掲載されたもの」「査読済みのもの」「参考文献数がある程度あること(ざっくりと片手で数えられる程度だと少ない印象)」を選ぶことで、相対的に信頼性の高い論文にアクセスできる可能性が高まります。

文献の収集については、以下の記事で方法を詳しく解説しているので、ぜひあわせて読んでみてください。

先行研究の読み方3| 見出しと要約の確認

収集した文献の中から、興味深い先行研究を選びます。

まずは各研究の見出しやアブストラクトを読み、その内容やアプローチを把握します。

アブストラクト(要旨)とは、研究の背景、方法、結論などを数百文字程度でわかりやすくまとめた論文の概要です。

アブストラクトや見出しを読むことによって、どの研究が自分の研究に有用かを判断できます。

この時点で「全然違うな」「興味関心が湧かないな」と思うものは、以降は読まなくても結構です。時間は有限なので、効率よく読んでいくことを心がけましょう。

先行研究の読み方4| 詳細な読解

選んだ先行研究を詳細に読解します。

研究の背景、目的、方法、結果、議論などを読み進めることで、研究の全体像を把握することができます。

特に、先行研究の方法や結果に注目し、その科学的根拠や論拠を理解していきましょう。

個人的には、以下のような順番で読んでいくのがおすすめです。途中で、「違うな」と思った場合には読むことをやめて次の論文に移行してOKです。

  1. 見出し・アブストラクト
  2. 研究目的・結果
  3. 研究背景・分析方法・参考文献
  4. 分析の詳細

先行研究の読み方5| 批判的思考と比較

先行研究を読む際には、批判的な思考を持つことが重要です。

研究の方法論や結果に対して疑問を投げかけ、その信頼性や妥当性を考察します。論文に書いてあることは正解ではなく、あくまで、ある筆者が特定の目的の下、特定の条件で研究を行い、その結果を解釈した成果です。信じる必要はなく、むしろ疑って読んでいきましょう。

また、他の先行研究との比較を行い、共通点や相違点を見つけることで、新たな洞察を得ることができます。

先行研究の読み方6|メモと要約の作成

先行研究を読む際には、メモを取ることが効果的です。

重要なポイントや主要な結果、引用すべき箇所をメモにまとめていきましょう。紙でメモをしても良いですが、執筆時に該当箇所を検索機能等で探しやすいように、PCのWordやメモ機能でまとめるのもおすすめです。

さらに余裕があれば、200文字〜400文字程度で各先行研究の要約を作成すると良いでしょう。アブストラクト(概要)がついている場合はそれをコピーアンドペーストすればよいですが、無い場合には書いておくことで後で見返す際にとても便利ですよ。

先行研究の読み方7| 新たな研究への応用

先行研究を読み終えたら、その知識を活かして新たな研究やアイディアの展開を考えることができます。また、先行研究から得た洞察をもとに、自分の研究の方向性やアプローチを洗練させることが可能です。早速、卒論やレポートの構成、研究背景や目的の執筆に生かしてみましょう!

ちなみに、「先行研究は、どのぐらい読めば十分ですか?」という質問をたまにいただきますが、基本的には「多ければ多いほどよい」と思ってください。

あえて具体的な数字で目安を示すとすれば、通常のレポートの場合や本と論文を合わせて10本程度卒論の場合は100本程度読むと、なんとなくその分野の全体像や傾向、先行研究の到達点、課題が見えてくるはずです。

先行研究の読み方 まとめ

卒論 豆知識 はじめに 先行研究 読み方

先行研究は、新たな知識を獲得したり、卒論やレポートの完成度を上げるための貴重な情報源です。先行研究を読めば読むほど、自身が執筆する論文等の質は上がると言っても過言ではありません。

適切なステップを踏んで効果的に読み込むことで、自身の研究や知識の深化に寄与することができます。

ぜひ、このステップガイドを参考にして、先行研究の読み方をマスターしてみてください!

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この記事を書いた人

管理人

某国立大学大学院博士後期課程所属. 社会科学分野での地域研究が専門. 卒業論文では地域とメディアについて取り上げ、修士論文では地方自治体で暮らす人々の人間関係を取りあげました。大学院で研究して論文を書いたり、各種媒体に寄稿したりしています。