卒業論文の書き方完全ガイド販売中!『書き方徹底解説編 目次&例文あり』
小手先ではなく卒論全体の質を落とさずに文字数の課題を解決する
卒論を書くときに意外とつまづく人が多いのが卒論の文字数です。「文字数なんかで悩むことある?」と思うかもしれませんが、例えば以下のような悩みが卒論の文字数に関してはあるあるです。
- 卒論の文字数は何文字程度書けばいいの?一般的な文字数は?
- 卒論の文字数に含まれるのはどこ?参考文献や目次は含まれるの?
- 英語で書く場合の文字数は?
- 卒論の文字数が大学の規定に達しない!
ネット上で「卒論 文字数」と調べると、卒論の文字数を稼ぐテクニックが多く引っかかりますが文字数を稼いでも論文の質が低ければ意味がありません。そこで本記事では現役大学院生がより根本的な問いからわかりやすく解説していきます。卒論の文字数で苦労している人はぜひ参考にしてみてください。
初めに断っておきますが、卒論において大切なのは文字数=量ではなく中身の質です。小手先で文字数をいたずらに増やした卒論は読めばわかるので、評価は低いものになりひどい場合には受理されないこともあるでしょう。「○○文字以上書くのつらいなぁ」ではなく、興味関心あることをどんどん突き詰めていったらいつの間にか指定された文字数を超えていた!」というのがベストです。書きたいことをまずはどんどん書いていって、後で削って洗練していく気持ちで書いていきましょう。
→卒業論文の書き方・つまづきやすい点の乗り越え方を一通り知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→卒論のテーマ決めで悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください。
→卒論が進まなくてヤバい!という方におすすめの記事はこちら「「卒論がやばい!」あなたへ-現役大学院生からの7つのアドバイス」
卒論 文字数は何文字程度が目安?平均は?
これまで多くても数千文字のレポートしか書いたことが無い学部生にとって、卒業論文で戸惑うのが文字数です。何文字以上書かないとダメというルールはありませんが、一般的には20,000文字~40,000文字が目安とされています。
卒論 文字数の目安は文系と理系で異なる?
文系の卒論文字数と理系の卒論文字数では、一般的に文系のほうが多い傾向にあります。理由は理系は実験や検証の過程を自身が行ったものを直線的に検証し書いていく傾向があるのに対し、文系の場合は自身が設定した仮説や先行事例を多角的に検証していく必要があるからです。また多くの場合は考えを言葉で書いていくので、言葉が誤解なく伝わるように随時説明を加えていくことになります。
ただこれはあくまで傾向であるため指定される文字数は大学ごとに異なります。またひとくくりに理系・文系といっても分野によって書き方の作法は異なるので、一概に文系は何文字以上、理系は何文字以上書けばいいというものはありません。
卒論 文字数をページ数で換算した場合の目安
A4サイズの用紙の場合、1行に40字×30行=1,200文字でだいたい1ページ埋まるので全く図表が無かったとするとA4で16枚~33枚ほどとなります。ここに図表・参考文献・参考資料が加わると50Pを超えることも普通にあります。
卒論 文字数 英語で書く場合はどう数える?
卒論を英語で書く場合の文字数換算は日本語とは異なります。まず英語の卒論では文字数を指定される場合と単度数を指定される場合があります。文字数を指定される場合は30,000文字~35,000文字程度、単語数の場合は3,000単語程度が一般的です。ただ外国語学部英文科専攻と英文科以外では指定される文字数も異なるので、大学の規定をはじめに確認しましょう。
卒論 文字数が足りない場合の対処法 そのまま提出はあり?
はじめに卒論は文字数よりも質であると書きましたが、とはいえ書きたいことを一通り書いても指定された文字数に達しないことはあります。そこでここでは「文字数を増やしつつ卒論の質も高めていく」ような方法をいくつか紹介します。自身の卒論で足りない部分を補いつつ有効活用してみてください。
- 研究の背景に厚みをもたせる:研究の背景は研究テーマの背景と現状、研究仮説や研究を通して明らかにしたいこと、研究の動機や問題意識、自身のこれまでの研究とこれから行う研究のつながりなどを各部分です。ここに挙げたようなことが入っていない場合、もしくは簡潔で言葉足らずな場合は読んだ人にわかりやすくなるように追記しましょう。特に筆者の課題意識「なぜこの研究を行うのか?」と思いの部分を文系の場合は充実させることで、あなたにしかできない/あなたがやることに意味がある卒論にすることができます。
- 研究結果とまとめを充実させる:研究結果とまとめは卒論で最も大切な部分の1つです。簡潔に示すことがベストですが、ここであなたが伝えたいことをすべて書ききる必要があります。図や表も効果的に活用しながらあなたが伝えたいことを書いていきましょう。
- 残された課題はいくらでも充実させられる:最も文字数を増やしやすいのは物された課題の部分です。なぜならここの内容は中身と直接関係していないくても、卒論から派生してあなたが解決すべきと思う課題をいくつでも書けるからです。この世の中に完璧な卒論はないので、卒論を読み返すといくつも穴を見つけられるでしょう。また先生や友達に読んでもらうと不足している部分や課題が浮かび上がってくるはずです。それらをすべて残された課題に組み込むことで卒論に将来性をもたせることができる同時に、質も高い卒論となるでしょう。
文字数が足りないまま提出するのは基本的にNGです。内容が優れていれば文字数が足りなくても通ることはありますが、ルールを守ったうえではじめて審査対象となるものなので文字数の指定がある場合はしっかり守りましょう。
卒論 文字数に含まれないのはどこ?参考文献・目次は?
注意点として、卒業論文の文字数を通常カウントする際には参考文献・タイトル・氏名・学籍番号・学科・目次・謝辞、引用先リンクなどは文字数に加算されません。逆にいうと参考文献や補足資料の量に制限もあまりないので、必要な場合は文字数や枚数を気にせずにしっかりと補足を加えましょう。
参考文献の書き方を知りたいかたはこちらの記事をご覧ください。
まとめ-卒論 文字数以外の困りごとがある人はこちらの記事も!-
そもそも卒論にはなぜ文字数の指定があるのでしょうか?第1の理由は20,000文字程度の文章が論理的に変える能力が学部4年間の卒業時には求められるということ。そして第2の理由は研究成果を論理的に記述していくと20,000文字は簡単に超えてしまうからです。
逆にいえば特に文系で真面目に卒論を書いていって20,000文字に満たない場合は、まだそれは思考不足・研究不足といえるでしょう。文字数を意識しつつ質の高い卒論の執筆を目指して頑張ってください!
なお卒論の文字数には途中でも触れたように、大学ごとの規定があります。明治大学のこのページのように、大学によっては書き方が丁寧に示されている場合もあるので、まずはしっかりと自分の大学の要綱を確認しましょう。