卒業論文の書き方完全ガイド販売開始!シリーズ1冊目は『卒論を書く前に知っておきたい6つのこと』
「ふ~卒論ついに書き終わった!」と思ったところに待っているのが「卒論発表(卒論発表会)」です。大学によっては無いところもありますが、この記事を読んでいる皆さんは教授や先輩後輩の前で研究成果を発表しないといけない人たちでしょう。
「文章書くのはいいけど、人前で発表するのは緊張するなぁ」という人もいると思います。ただ、そんなあなたも問題ありません!卒論を書き上げられた人なら、コツさえつかめば卒論発表は難なく乗り越えられるはず。
本記事では、「卒論発表完全ガイド」と題し、以下のような点について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
- 卒論発表の時期はいつ?
- パワポの構成はどうすればいい?
- 採点基準はあるの?
- 質疑応答のコツは?
卒論発表会とは?時期はいつ?
卒論発表会とは、卒論の成果を教授や先輩後輩の前で発表する会です。この発表会が卒論の審査を兼ねる代が書くも多く、発表+質疑応答で構成されます。1人あたりの発表時間は質疑応答あわせて20分~30分程度が一般的です。
卒論の提出時期が12月末~1月上旬に設定されていることが多いため、卒論発表は1月下旬~2月に行われるケースが多いです。
「卒論提出からほとんど時間がない!」と思うかもしれませんが、基本的には卒論の概要を落とし込むだけなので1週間~2週間の準備期間で対応できると思います。
「卒論発表が心配だから、卒論書き終わる前からプレゼン作ろうかな…」という人もいるかもしれませんが、私はおすすめしません!なぜなら卒論は最後の校正&詰めでクオリティが大きく変わってきます。まずは集中して書き上げて、そのあとに発表資料をつくりましょう。
卒論発表のパワポ/プレゼンの構成は?
卒論発表の資料はプレゼン作成ソフト(PowerPointやGoogle Slideなど)でつくります。発表時間によって構成や枚数は少し異なりますが、基本は以下の構成で大丈夫だと思います。
ここでは、発表時間が15分、枚数は15枚程度(1分に1枚の計算)の構成を紹介します。
- 表紙
- 研究の背景・動機:先行研究:1~3P
- 研究の目的:1P
- 本論(調査・実験結果):5P
- 考察:1~2P
- 結論と残された課題:1~2P
- 参考資料(締め):1P
図やグラフなどを使う場合は枚数が増えると思います。「スライドに文字を詰め込み過ぎない」ことを意識して、見やすさを心がけましょう。
卒論発表会、原稿は必要?
卒論発表会では、原稿は必要ないと思います。スライドを見ながら自分の言葉で解説していくのがベストなので、事前に練習はするようにしましょう。
緊張はするかもしれませんが、自分が1年間追及してきた研究の成果を発表するだけなので、用語や重要なポイントがわからないということは無いと思います。自身をもって臨みましょう!
卒論発表会の服装は?
大学の規定に従うのが原則ですが、私の知っている大学ではスーツの人はあまりおらず、私服でフォーマルな雰囲気のものを着ていけばOKだと思います。あなたの服装で合否が判断されることはありませんので、服装はあまり心配する必要はありません。
卒論発表会、気になる採点基準は?
卒論の内容や発表会の結果に基づいて審査される場合、配点は大学により様々ですが以下のようなポイントを審査されています。提出した卒論の内容はどうすることもできませんが、卒論発表では以下のポイントを的確に押さえた資料をつくるように心がけましょう。
- 研究内容の充実度
- プレゼン能力(スライドの見やすさ、声の大きさ、図表のわかりやすさ、論理的展開)
- 質疑応答の受け答え(質問に的確に答えられているか)
スライドを棒読みするだけ、声が小さい、聴衆のほうを見ない、発表時間を守らないなどはNGです。事前にリハーサルを行いましょう!
卒論発表会で一番緊張する質疑応答、そのコツは?
卒論発表会で一番緊張するのが「質疑応答」です。初めて卒論の内容を知る教授たちからの質問は、意外な角度から飛んできたりします。
原則として、質問に対して「わかりません」「考えていません」「答えられていません」などの返答はNGです。どんな質問が来ても文章で自分の考えを答えるようにしましょう。答えた内容の正しさよりも、質問に真摯に向き合う姿勢を示すことが大切です。
以下は、私が実際に質疑応答の場で聞いたことのある、もしくは受けたことのある質問です。分野横断的に応用可能な質問だけを抜粋しました。
- 「○○○という用語の定義を教えてください」
- 「この調査のサンプルはどのように選びましたか?」
- 「この分野だと○○という分野とも関係してきそうですが、なにか関連はありますか?」
- 「なぜこの調査地を選んだのですか?」
- 「なぜこのテーマで研究しようと思ったのですか?」
卒論発表会、こんなスライドはNG!チェックリスト
卒論発表会で最も大切なこと、それは見やすく分かりやすいスライドです。どれだけ良い研究をしていても、内容が正しくわかりやすく聴衆に伝わらなければ意味がありません。
ここではスライドチェックリストを紹介します。皆さんのスライド、以下のようなミスは冒していませんか?ぜひ直前の確認用に使ってみてください。
- 文章がぎっしり書かれている
- 文字が小さすぎる
- 凝ったフォントを使っている
- カラフル過ぎるor単色すぎる
- 論文の図をそのまま貼り付けている
- スライドのデザインやスライドショーが凝り過ぎ
- 前置きが長すぎる
- グラフに単位が入っていない
- 書いてあることが説明できない
- 文章が変なところで改行されている
- 一文が長い
- 文章や画像の引用元が書いていない
- 専門用語/略語には説明を
- 予備のスライドも準備しているか
卒論発表前におすすめの本-スライドデザイン-
研究発表をする際におすすめの本をご紹介します。この記事だけでは補えていない部分も多々あるので、ぜひこれらの本を買って読んで発表に備えてみてください。
ここで紹介している本は、全て卒論発表に限らず「人前で研究成果や調べたことを発表する」時に役立つものです。卒業後、社会人になってからもつかえるスキルが掲載されているので、手元に置いてあって損はないと思います。
最後に-卒論発表会で緊張して失敗しないために-
この記事では、卒論発表会のいろはについてみてきました。最後に、卒論発表会で緊張して失敗しないためにおすすめの練習方法を紹介します。
ひとつ目は、「先輩後輩同級生の前で発表する」です。もしかしたら恥ずかしいかもしれませんが、卒論発表で一番良いフィードバックがもらえるのはこの方法です。同級生で同じく卒論発表会に出る人と一緒に練習するのはおすすめです。
ふたつ目は、「自分の発表姿をスマホで動画に撮って見直す」です。これも非常に恥ずかしいですが、効果抜群です。スマホを通してみることで、わかりにくいポイントや修正点がみつかります。
卒論発表会は事前準備が大切です。当日までできることを積み重ねて万全の状態で臨みましょう!