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卒業論文の書き方完全ガイド販売中！『書き方徹底解説編 目次＆例文あり』
卒論や修論を書く際に最も大切なのは「研究目的」です。研究目的とは、研究のゴールであり目指すべき指針です。つまり、研究目的さえ決まれば、あとは手と動かすだけ！と言っても過言ではないのです。
しかしだからこそ、研究目的を書くということは論文執筆において最も難しい作業でもあります。この記事を読んでいる人の中にも、以下のような悩みをかかえている人はいませんか？
- 研究目的の書き方がわからない！
- 研究目的の正しい書き方や構成がわからない！
- 研究目的を書くことにやってはいけないこと・気を付けたほうがいいことを知りたい…
そこでこの記事では、現役の博士課程大学院生が、研究目的の書き方に主にフォーカスして解説していきます。「研究目的の基礎になるテーマが決まっていない…」「研究計画書がうまく書けない…」そんな方は、この記事とあわせて、こちらの記事も参考にしてみてください。
研究計画書とは？現役大学院生が目的・書き方・コツをわかりやすく解説
研究目的の書き方-文系と理系で違いはある？-
研究目的とは「この研究がどのような問いを明らかにしようとしているのか」を書く部分です。
研究目的では、先行研究にはどのような問題点があり、自分はそのうちどの問題点を解決しようとしているか、その問題点を解決するとどんないいことがあるのかを端的に伝えることが重要です。
分かりやすく伝える共に「これは大事な研究だな！」と読み手が共感する説明を心がけましょう。
そこで気になるのが、文系と理系で研究目的の書き方に違いはあるのか？という点です。結論を先にいうと文系と理系で研究目的の書き方に大きな違いはありません。
具体的な研究方法では文系理系で違いが生じますか、研究目的は分野を超えて誰が読んでも意図がわかるように書くことが大切です。逆にいえば、他の分野の人が読んで意味が分からないような研究目的は、研究目的として質が低いと言わざるを得ません。
高校生～大学1,2年生が読んでも意図がわかる研究目的を書くことを意識しましょう。
例文をみながら、研究目的の書き方を解説
研究目的は、シンプルにわかりやすく書くことが大切です。例えば、以下の研究目的を書いた文章を読んで、皆さんはどう感じるでしょうか？
「研究するにあたり、自治体の政策がかかえる問題点を明らかにするとともに、どうすればその問題点を克服することができるのかを解明することを目指す。そのために先行研究において指摘されてきた、政策に住民の声が反映されていないという課題を克服する方法に着目し、具体的な方法を考える。」
この文章はダメな研究目的の書き方です。まず、最終的な研究目的がどの部分なのかよくわかりません。またどの分野の何を対象とした政策をの問題点を明らかにしたいのか伝わりません。さらに、この研究をすることで何が明らかになるのか、どこまで明らかにしたいのかも不明確です。
そこで、この文章を見やすく改良したものが以下の文章です。
「本研究の目的は、先行研究において指摘されてきた移住政策に住民の声が反映されていないという課題を克服する方法を明らかにするために、地方自治体の政策形成現場におけるプロセスに注目し、その問題点を明らかにすることである。研究期間内に以下の点を明らかにする。①地方自治体の移住政策形成のプロセスの解明 ②移住政策形成のプロセスがかかえる課題 ③移住政策に住民の声が反映されにくい理由 ④移住政策に住民の声を反映させるための具体的方法の検討」
こちらの文章を参照しながら、研究目的の書き方のポイントをみていきます。まず第一に、長い論文や研究計画書の中で研究目的をすぐに見つけられるように、研究目的部分は「本研究の目的は～である。」という文章で簡潔にまとめましょう。
第二に、研究期間もしくは論文内で明らかにすることを具体的かつわかりやすく示すために、研究目的を数字で列挙しましょう。この部分が、文章で書かれているのと、数字で列挙されているのとでは見やすさが大きく異なります。
研究目的を書く際にやってはいけないことリスト
研究目的の書き方に正解はありませんが、不正解は明確に存在します。そこで以下に、研究目的を書く際にやってはいけないことをまとめました。チェックリストとして活用してみてください。
- 先行研究を踏まえていない
- 他分野の人や専門外の人が読んだ場合に、意味が分からない(専門用語が多すぎる)
- 一文が長い (短く端的に！)
- なぜその研究をするのかが伝わらない
- どの部分が、研究目的に当たるのかわかりづらい
最後に-研究目的の書き方は、先輩研究者の書き方に学ぼう！-
本記事では、研究目的の書き方について詳しく解説してきました。例文も交えながら解説してきましたが、「もっと具体的に書き方を知りたい！」「できればフォーマットが欲しい」そんな風に思っている人もいるはず。
そこでおすすめなのが、研究室や大学の先輩の研究目的の書き方を参考にマネする方法です。中身をマネすることはNGですが、書き方や構成をマネすることは問題にはなりません。
これは研究目的の書き方に限らないことですが、論文の書き方がわからないとき、最も成長するのは「先輩研究者の書き方を模倣しながら学ぶこと」です。各大学では、先輩たちの論文を図書館で収蔵しているので、ぜひなるべく早く図書館に行き分野が違い論文を数本コピーして参考にしてみましょう。すると、法則や「良い研究目的の書き方」が必ず見えてくるはずです。
まずは数をこなし、慣れることを意識しましょう！
また、研究目的の書き方などを解説した本も多数出版されています。こちらの記事で論文執筆に役立つ本をまとめているので、よければ参考にしてみてください。
卒論/卒業論文を書く前に読みたいおすすめ本14選-文系理系別有/書き方やコツがわかる-
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