レポート 引用の書き方完全ガイド-文字数は?ネットと本で表記は違う?わかりやすく解説!-

卒業論文 参考文献 先行研究 レポート 引用

大学生になるとレポートを書く機会が増えます。高校生までも簡単なレポートや感想文を書くことはありましたが、それまでのものと大きく違うのが「引用」の有無です。

そもそも「引用」とは、(自分の論を説明・証明するために)他の文章や事例を引くことを意味します。大学のレポートは単なる感想文ではなく、学術的かつ論理的であることが求められるため「引用」が必要なのです。もし出典を明らかにせず他人の文章を無断で使うと、それは「剽窃」になってしまいます。

とはいえ、これまでやったことのない引用を、いきなり正しくやるのは難しいですよね?さらに、大学に入ってから一度も引用の仕方を授業で学んだことが無い人も多いのではないでしょうか?

  • レポートの引用の書き方がわからない!
  • レポートの引用の割合に決まりはあるの?
  • ネットの文章をレポートで引用する場合

など、レポートでの引用に関するさまざまな疑問に本記事では答えていきます。学術分野や大学によって正しい方法が異なることもありますが、本気で紹介することは大抵どんなレポートにも当てはまります。ぜひ参考にしてみてください!

※レポートを書く際に重要なポイントは引用だけではありません。レポートの書き方をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて読んでみてください。

レポートの書き方 完全ガイド-形式や構成、大学生が押さえるべきポイントを徹底解説-

レポートでは何のために引用するのか

そもそも、なぜレポートで人の文章を使う場合、引用を書かないといけないのでしょうか?引用しないといけない理由は主に2つあります。

1, これまでの研究を踏まえるため

一つ目は「これまでの研究をふまえる」ためです。学問とは「巨人の肩の上に乗る=先行研究や先輩研究者の功績を踏まえて行う」ものです。自分の研究が過去の研究と比較して、どのように特徴的でどの点を押さえているのかを可視化するために引用が必要です。

2, 論理的な文章を書くため

二つ目は「論理的な文章を書く」ためです。もし、あなたのレポートが感想だけの引用が無い文章だった場合、読んだ人は「いいこと書いてるけど、全部、君が考えたことだよね?」となります。引用を適宜入れた文章を書くことで「なるほど、Aと言っている人を批判するために君はBと主張しているのか」となります。同じことを主張していても、引用の有無で印象や論理性がガラッと変わると言えるでしょう。

引用の種類

実は引用には複数の種類があります。引用には大きく分けて2種類あり、一つ目が「直接引用」、二つ目が「間接引用」です。

直接引用

直接引用とは、引用元の文献に書かれた文章を「一文字も変えずにそのまま」自分のレポートや論文で用いる方法です。引用部分の長さに応じて、引用の方法は変ります。

引用部分が短い場合は、「」を使って、本文中に直接、引用部分を埋め込みます。そのうえで出典を明示します。引用部分が数行にわたる長いものである場合は、かぎ括弧を使うのではなく、引用部分の前後を1行ずつ空け、引用部分全体を2文字程度字下げすることで、本文と区別します。そのうえで出典を明示します。

間接引用

間接引用とは、引用元の文献に書かれた内容を自分で要約して用いる方法です。その場合も、自分自身の文章と、他者の文献を要約した部分が区別できるように、出典の明示や引用部分前後の表現の工夫などを行う必要があります。また要約によって、著者の意図が誤って伝わってしまうことがないよう、細心の注意を払う必要があります。

レポートの引用の書き方・引用の仕方・サンプル/例あり

レポートで引用する際、以下の3つのポイントに気を付けましょう。

  • 引用元の文言を一字一句変えない
  • 引用部分が分かるように「」、インデント(字下げ)、斜体などで区別する
  • 引用元の書籍など、原典を記載する

以下は、レポート本文と脚注/参考文献部分の書き方の例です。

レポート内本文
アンソニー・ギデンズは、後期近代の特徴として再帰的な自己アイデンティティの存在を指摘しています[ギデンズ, 2021]。

脚注部分
(1)アンソニー・ギデンズ, 2021, モダニティと自己アイデンティティ ――後期近代における自己と社会, 千曲学芸文庫.

なお脚注や引用の書き方には複数のバリエーションがあり、どの方法に倣うかによって書き方は異なります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

レポートの引用はどこまでOKなのか-文字数、割合、何割までOK?-

「レポートの引用はどこまでOKなのか?」という質問を後輩に受けたことがありますが、基本的に引用した範囲をはっきりと示せば、どれだけ引用しても問題はありません。文字数も割合にも決まりはないと言えるでしょう。

しかしレポートは「引用しただけ」では完成しません。なぜなら引用はあくまで他人の文章であるため、それだけでレポートを書いても自分の意見が入っていません。文字数や割合の感覚をつかむにはある程度時間がかかりますが、先行研究や論文を読み込むことで学んでいくことをおすすめします!

引用無しのレポートはありなのか

同じ「引用無しのレポート」でも、「なぜ引用が無いのか」によって大きく結果は異なります。

もしあなたが本や論文を読まずにレポートを書いた場合、読んだ人はどれだけ良い内容だったとしても「引用していないのか…」と思い評価は低くなるでしょう。

もし授業内で「必ず1冊以上、引用するように」と言われていたのにレポート内で引用しなかった場合、最悪、あなたは単位を落とすことになるでしょう。

もしあなたが他人の文章を記述したにも関わらず、引用や参考文献を書いていない場合、そのことがバレたら「剽窃」となり単位を落とすことになるでしょう。

ということで、どのパターンでも引用をしなくて良い結果は訪れないので、レポートを書く際にはたくさん引用し漏れなくそのことを書くように心がけましょう。

レポートでインターネットから引用する場合の書き方

インターネット上の文章を引用する際は、本や論文を引用するとき以上に注意が必要です。

インターネット上の文章を引用する際は、必ず「出典URL、文章が書かれた日時、書いた人、掲載媒体、あなたがみた日」を把握するようにしましょう。これらの情報を踏まえ、引用と注に参考文献を書いたのが以下の例です。

東京ディズニーランドは、運営時間短縮を継続すると発表した(読売新聞, 2021)。


注:読売新聞, 2021, 東京ディズニー、緊急事態延長で時短営業を継続…1日5000人上限 (参照日2021年8月18日, https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210818-OYT1T50208/)

もしくは、文中に媒体名とURLを記載する方法もあります。

東京ディズニーランドは、運営時間短縮を継続すると発表した(読売新聞, https://www.yomiuri.co.jp/economy/20210818-OYT1T50208/).

ポイントは「あなたが、その情報をいつ見たのか」をしっかりと把握することです。本や論文と違い、インターネット上の情報は明日には消えている可能性があります。また今日と明日で内容が編集されて変わっていることもあるでしょう。これが「あなたが情報を見た日」も把握しておかないといけない理由です。

最後に–レポートの引用の正しい方法を学ぶためにおすすめの本

卒業論文 参考文献 先行研究 レポート 引用

この記事では、レポートの引用の書き方について網羅的に確認してきました。しかし本記事では解説しきれなかったこともたくさんあります。もし「もっとしっかりとレポートの引用の書き方について知りたい!」という方は、ぜひ以下の本を買って読んでみてください!3冊ともおすすめで、引用以外にもレポートを書くときに大切なことが書いてあります。

レポートが苦手な人・初めて書く人におすすめの本まとめ-高校1年生、大学1年生、社会人すべてで使える良書ばかり!-

※就活生要チェック記事!就活生・大学生必見!おすすめの就活支援サービスまとめ-2021年度最新版-

※就活生は必ずチェックしたい!逆求人・スカウト就活・オファー型就活おすすめサイトまとめ-2021年度最新版-

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最後に効率よく学ぶために本を電子版で読むのもオススメです。

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などの特典もあります。社会や地域の課題を冷静に正しく分析する力は、読書や映画鑑賞などの幅広い経験から鍛えられますので、気になる方はぜひお試しください。

この記事を書いた人

管理人

某国立大学大学院博士後期課程所属. 社会科学分野での地域研究が専門. 卒業論文では地域とメディアについて取り上げ、修士論文では地方自治体で暮らす人々の人間関係を取りあげました。大学院で研究して論文を書いたり、各種媒体に寄稿したりしています。